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日経平均 バブルでいいなら10万円以上もアリ 89年ピーク時と株価指標比較 まだはもうか

YOU TUBE テレ東BIZより【緊急ライブ配信】日経平均株価 終値で史上最高値更新 上昇はどこまで? 解説ライブ - YouTube
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22日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)がバブル経済期のピークだった1989年12月29日の終値3万8,915円を上回る、3万9098円で取引を終えた。高値更新は約34年ぶり。取引時間中には一時、3万9156円を付けた。


今後の株価の予想はほかの人にお任せして、主要な株価指標をバブル期のそれと比較してみた。結論からいうと、バブル期並みの株価指標を許容するなら、日経平均で10万円以上まで株は「買い」となる。


筆者には株価上昇をはやす意図はない。往時の株式バブルがどれほど加熱、上昇していたかを振り返るだけで、いまの株価水準の高低をいうものではない。「もうはまだなり、まだはもうなり」という古い相場格言は上がるときも下がるときも使えるのである。


最初は配当利回りについて。
22日の日経平均(225種)の配当利回り(予想)は1.73%だった。(予想される年間配当金がいまの株価の何%にあたるかを示す。)


バブル期に逆上って、株式配当利回りをみると、1988~1990年の平均で0.5%だった。(1993年、経済企画庁年次経済報告による)


単純計算により、配当利回りがバブル期と同じ0.5%になる時の、日経平均株価は
3万9,098円 * 1.73% / 0.5% = 13万5,200円(100円以下切り捨て)となる。


10年もの国債の利回りは0.7%強となっている。業績が変動する株式の利回りがリスクフリーとされる国債の利回りより低いということはふつう考えられないが・・・。


次に株価収益率(PER)をバブル期と比較してみる。


PERの算出法は PER=株価/1株あたり(予想)純利益 である。
1989年に日経平均が最高値に向けて駆け上がっていたころ、PERは40倍~60倍だった。21日の日経平均のPERは16.47倍だった。(加重平均ベース)


バブル期並みのPER40倍まで株が買われるとき、日経平均株価は9万4,900円をつけることになる。PER60倍なら14万2,400円だ。


3番めは、1株あたり純資産額であるPBRをバブル期と比較する。


PBRは「Price Book-value Ratio」の略で、1株当たり純資産の何倍まで株が買われているかを示している。有り体にいえば、企業がいま解散した時に、株主に株価に見合うおカネを払う余力があるかどうかということになる。(資産が帳簿価格で売れることを前提にしている。)


21日の日経平均銘柄のPBRは1.49倍だった。バブル期の1989年末には東証1部上場銘柄でPBRは5.6倍だった。


日経225銘柄と東証1部銘柄を単純に比べられないが、当時の日経平均銘柄のPBRが手元にないので、東証1部銘柄のそれを流用すると、日経平均株価がいまの4倍近くの14万6900円で、バブル期のPBRと同水準ということになる。



強気派のアナリストでも、さすがに日経平均が向こう1,2年で10万円を超えるという人はいないだろう。バブル期には日経平均が「10万円を超えてもおかしくない」と真面目な顔でいう学者先生がいたのである。根拠なき熱狂がバブルというものの「正体」なのだ。


バブル前夜、1980年から1986年の配当利回りは年平均で1.2%だった。(前出の経企庁年次経済報告による)バブル期には株は配当よりキャピタルゲインで稼ぐものになっていた。買えば上がる、上がるから買うと熱に浮かされていたのだった。


株価指標をみて、「やはり、買われ過ぎだった」というのは、後の祭りに振り返るときの話である。バブルのころは安い配当率でも、高いPER、PBRでも、「将来の利益が上がり続けるだろう。純資産も増え続けるだろう」と正当化されたのだ。


日経平均株価を構成する225銘柄はバブル期と比較すると、8割近い銘柄が入れ代わっている。残り2割も合併などで34年前とは業態が様変わりしている。


以前に書いたことの繰り返しになるが、シン日経平均を、昔の日経平均と比べて、高値を抜いたなどといっても、ほとんど意味はない。日経新聞社は毎年225銘柄のいくつかを入れ替え、その都度、日経平均株価の整合性を保つための操作をしてきた。それにしては、34年とは時間がかかったものである。
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日経225の指標については下記ホームページを参考にしました。
国内株式指標 :株式 :マーケット :日経電子版

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